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【第10回】失敗しない、後悔しない ― グッズ・ノベルティ制作会社の選び方    『自社工場か、ファブレスか』

前回第9回コラムにて『生産管理を直接行っているか』と題して、生産ラインの不良低減手法を体得している点を貴社商品企画への適切なアドバイスが可能、定期的な工場状況の把握の重要性、出荷前検品だけが生産管理ではないことをお伝えしました。今回第10回も更に深掘りしていきましょう。

 

自社工場ではなくファブレスメーカーであるか?

 

私たちTopとして、多くのお客様企業とのお取引をさせていただく中、自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社に対するお客様企業の最も多い解釈は下記に挙げる点です。

 

・自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社のコストパフォーマンスは高い

・自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社の知識と経験値は高い

 

この解釈は決して間違いではありませんが、正解でもありません。

その理由を解き明かしていきましょう。

 

【自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社のコストパフォーマンスは高い】

この解釈は、間に入る中間業者がいなければ、中間業者の利益が工場原価に乗らないため、仕入れ価格は安くなって当然とお考えになることから生まれる解釈でしょう。

 

【自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社の知識と経験値は高い】

この解釈は、原材料調達から全ての生産工程を熟知しているからこそ自社工場が成り立つとお考えになることから生まれる解釈でしょう。

 

しかしながら、上記2つの解釈は100%正解ではないのです。

工場には『必ず得手・不得手(得意・不得意)がある』ということを先ず認識していただく必要があります。

金属工場、ラバー工場、アクリル工場、縫製工場、プラスチック成型工場など代表的なアイテムカテゴリーのどの工場にも当てはまります。

 

この内容は、第4回コラムでお伝えした内容がありますのでこちらをご確認ください。

【第4回】 失敗しない、後悔しない ー グッズ・ノベルティ制作会社の選び方ポイント | オリジナルグッズ・オリジナルノベルティなら株式会社トップ (sp-top.com)

第4回コラム『同じアイテムでも工場には得意・不得意あり』と題した項をご覧ください。

 

ファブレスメーカーだからこそ、できることあり

 

では自社工場を持たないファブレスメーカーのメリット・デメリットは何でしょうか?

 

デメリット:

・お客様企業の希望するアイテムが、偶然であっても非常に得意な自社工場を持つグッズ・ノベルティ制作会社より、ファブレスメーカーのほうが提示見積が高い可能性あり

 

メリット:

・アイテムカテゴリーごとの工場の得意・不得意を把握したうえでの適切な工場への発注

・個別工場の良い点・悪い点を他工場の生産ラインへの改善提言に繋げることが可能

・第1候補の工場生産ラインが確保できない状況が発生しても、臨機応変に他工場への発注切り替えが可能

・大量ロット生産時に複数工場発注によりお客様企業の希望納期に対応することが可能

・小ロット生産時に、その問い合わせ時点での納品対応可能な工場の選定が容易

 

自社工場であることの懸念点

 

 

東南アジアをはじめとする海外工場だけに限らず国内工場でも市場環境の激変は、皆さんも新聞等でよくご存じかと思います。

例を挙げれば、【人件費の高騰による工員確保困難】【原材料費高騰による原価上昇】は国内外問わず工場には悩みの種です。人件費・原材料の高騰は全ての工場に共通しています。

 

ではどの工場も共通の課題だから、個別の工場だけが競争力低下することはないと考えるのも正しくありません。

 

工場として、人件費高騰による工員確保困難対策として、機械設備の導入・入れ替えによる生産効率化・自動化など各工場として適切な投資や生産ライン全体・個別に見直し・改善を繰り返しているかで大きく差が開きます。

また、原材料費の高騰による原価上昇対策として、将来を見据え、例えば、工場として使用する原材料を選択・集中により絞り込み、絞り込んだ原材料を大量仕入れにより原価を抑えつつ、稼働設備も絞り込み設備稼働率を上げることで生産効率も上げようと計画することで同業他社工場よりも価格競争力、品質力を兼ね備える工場も実在します。

 

上記対応例は、工場の経営努力のほんの一部に過ぎませんが、それだけ同じ市場環境にあっても、工場ごとの力量は異なるのです。

 

そして結果的には残念なことですが、工場によっては経営不安、衰退に繋がるケースが多発しているのです。

 

だからこそ、ファブレスメーカーの存在意義は、アイテムカテゴリーごとに多くの工場を定期的にチェックしお客様企業のグッズ・ノベルティ制作に見合う適切な工場に発注することにあるのです。

 

貴社におかれましては、多くのアイテムカテゴリーから貴社のグッズ・ノベルティ制作ニーズに適したアイテム提案を受ける場合、自社工場の得意とするアイテムの提案を優先しがちになることはないということがご理解いただけると思います。

 

 

世界そして日本の優良企業もファブレスメーカーです

皆さんもよくご存知のアメリカのアップル社は、自社で生産工程の管理は行いますが、韓国や台湾のEMS企業に生産委託するファブレスメーカーですし、日本のキーエンスも最適な技術・設備を持つ工場を選定し外注するファブレスメーカーです。

 

企業ご担当者にとって必要かつ重宝するのは、自社工場の有無よりも、お客様企業のニーズにマッチするアイテムを適切な工場に発注できる力、アイテム提案力、デザイン提案力、生産管理・品質力を有したファブレスメーカーではないでしょうか。

 

 

岡本 将

執筆者

株式会社トップ代表取締役 岡本 将

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